タイピング速度を上げるには、毎日10〜15分練習し、速度を追う前に正確率を97%まで上げ、各回の大部分を自分の足を引っ張っているキーと単語の練習に使うことです。同じ1分間テストを何度も受け直して数字が上がるのを期待していると、1年たっても40 WPMのままです。このタイピング練習プランは8週間で、2週間ごとに1つのことに取り組みます。
前提として、すでに約40 WPMでタッチタイピングができ、正確率は90%台前半だとします。まだキーボードを見て打っているなら、先に文字を覚えてください。ホームポジションから始めて、2〜3文字ずつ増やしていきます。確かめるには、手の上にふきんをかぶせて1分間テストを受けてみましょう。正確率が数ポイント以上落ちるなら、まず1週間、指の位置の練習をしてください。
どの月曜日から始めてもかまいません。そこから週を数えます。
なぜ正確率が先なのか
ネットWPMを上げるいちばんの近道は、たいてい、ゆっくり打つことです。
これは数値の計算方法から自然に導かれます。採点方法で説明しているとおり、ネットWPMは完全に正しく入力した単語だけを数えます。打鍵の正確率が90%で、ミスがランダムに起こるとすると、6打鍵の単語がきれいに打てるのは約53%(0.9の6乗)で、修正のたびにバックスペース、打ち直し、そして一瞬の間がかかります。97%なら、同じ単語が83%の確率できれいに打てます。
研究も同じことを示しています。Dhakalらは2018年に、168,960人のボランティアによる1億3,600万回の打鍵を分析しました。バックスペースや打ち直しのたびに増える「1文字あたりの打鍵数」と速度の相関はr = -0.4で、未修正のミス(-0.21)より強い相関でした。無駄な打鍵は、残したミスよりも速度を落とすのです。
ですから最初の2週間はすべて、正確率を97%まで上げて、速度が自然に戻ってくるあいだもそれを保つことに使います。
タイピングの練習は1日どれくらいすべきか?
1日10〜15分を毎日、気が乗らない日も含めて続けます。4分間の練習でも、休むよりはましです。
1回の練習は3つのパートからなり、その配分は8週間のあいだに変わっていきます。
- ウォームアップ:楽なペースで30秒の単語テストを1回。速度より正確さを優先。2分。
- ドリル:練習ドリル、または下に書いたその2週間の課題の練習。5〜8分。
- 測定:1分間テストを1回。プランの後半では引用文テスト。結果を書き留めます。3分。
測定のテストを10回続けて受けないでください。1回のテストはばらつきの大きいサンプルで、それを追いかけるから1年たっても同じ速度のままなのです。1週間の傾向で判断しましょう。
1〜2週目:正確率を97%に
97%以上を保てるペースに設定します。40 WPMの人なら、たいてい32〜35 WPMくらいで、そう、遅く感じます。それでもそこにとどまってください。この2週間で気にすべき数字は正確率です。
入力中にリアルタイムの速度表示を見ないでください。注意がテキストから数字に引っぱられ、知らないうちに速くなってしまいます。
よくある失敗:2日目に97%に届いて、3日目にスピードを上げてしまうことです。2週間はしっかり続けてください。確信が持てるまでキーを押さないという習慣が定着するには、最初のきれいなテストから想像するより長い時間がかかります。
この時期に結果画面からわかること:単語ごとの内訳では、各単語がバースト速度で色分けされます。遅くなった単語には、指を伸ばしにくい文字が含まれています。それを書き留めておきましょう。3週目はそれに取り組みます。
3〜4週目:苦手キーと文字ペア
ほとんどの練習アドバイスが飛ばしてしまう部分で、速度が眠っているのはここです。
同じ2018年のデータセットでは、左右の手を交互に使う2文字の並び(「th」や「en」のように、片手のあともう一方の手で打つもの)のキー間隔が全体の速度をr = -0.72で予測し、同じ文字の繰り返しは-0.32にとどまりました。速いタイピストはキーを重ねて打ちます。前のキーを離す前に次のキーを押すのです。平均的なボランティアはこれを打鍵の25%で行い、速いタイピストのほとんどは40〜70%で行っていました。
結果画面には、テストのたびにミスの多いキーと単語ごとの内訳が表示されます。練習ページはそれをドリルに変えます。ミスするキーや引っかかる単語を重点的に含む実在の単語50語を、よく使う単語と混ぜて、普通の文章のように読めるようにしたものです。ゲストならこの端末で受けたテストを、ログインしていればアカウントの履歴を使います。実在の単語を使うのは、直すべき遅い文字ペア(「would」の「ou」など)が単語の中にあるからで、まわりのよく使う単語が普段のタイピングのリズムを保ってくれるので、ドリルの成果がテストにも表れます。
この2週間は毎日、ドリルを練習の真ん中のパートにしてください。正確率は97%を保ちます。速度が自然に上がるならそれでかまいませんが、無理に上げないでください。
正直に言っておくと、ドリルは結果から苦手だとわかったところを狙うので、データが必要です。始めたばかりなら、最初のドリルはよく使う単語とあまり変わりません。数日テストを受ければ、そうではなくなります。
5〜6週目:速度を上げ、句読点を加える
ここで速度を上げます。毎日の60秒テストで、いまの平均より5 WPM上を目指し、数日間は正確率が95%まで下がることを受け入れます。93%を下回ったら、1回ぶんペースを落としてください。正確率とドリルの成果が一度に出るので、この2週間で最も大きく伸びる人が多くいます。
6週目には、3日のうち2日、測定のテストを句読点テストに切り替えます。句読点を加えるのは、この時期であって、それより前ではありません。カンマ、アポストロフィ、大文字はShiftキーと右手の小指を使うことになり、よく使う文字ペアが固まる前に加えると、ミスの原因が2つに増えるだけです。切り替えると数字ははっきり下がりますが、2週間のうちにほとんど戻ると考えてください。
よくある失敗:疲労です。1週間を通してではなく、1回の練習の中で正確率が落ちていくなら、早めに切り上げましょう。
7〜8週目:引用文と長めのテスト
測定のテストを引用文に切り替え、週に2回は60秒テストの代わりに2分間テストを受けます。
引用文には固有名詞、数字、そしてよく使う単語の分布に従わない文が含まれていて、それこそが実際のタイピングの姿です。2分間テストは、ペースを維持できるかどうかを示します。その差は見た目以上のことを隠しています。たとえば60秒テストの平均が60 WPMで、2分間では51、つまり15%低かったとします。それは102語です。最初の1分がいつもどおり60で進んだとすると、次の1分は42だったことになります。2分間の数字が60秒の数字より15%以上低いなら、短距離走のペースで打っているということで、対策は2分間テストを増やすことです。
8週目の終わりには、40から始めて練習を続けた人は、たいてい60秒の単語テストで正確率96%以上、60 WPM台から70 WPM台前半を記録します。8週間で80に届くこともありますが、典型的ではありません。
結果画面の読み方
多くの人が見過ごす数字のいくつかは、メインの数字より役に立ちます。
1秒ごとのグラフ。ミスが少なく平らな線が理想です。最初は高くて後半に下がる線は、ペース配分の問題です。途切れている部分は中断で、単語テストで5秒を超える中断があると、結果は「一時停止」と表示されてランキングには載りません。ただし、すべての数字は確認できます。
バースト。各単語の、最初の打鍵からスペースまでの速度です。遅い単語はいくつかの文字のまわりに集まっていて、その集まりがあなたのドリルです。
安定度。1秒ごとのロー速度のばらつきを、0〜100のスコアにしたものです。正確率が高いのに70未満なら、たいてい指のミスではなくためらいが原因で、対策は単語に慣れることです。引用文テストがそれを助けてくれます。きついと感じる速度で85を超えているなら、スピードを上げる準備ができています。
100文字あたりの修正数。ミスのコストです。2018年の研究では、BackspaceとDeleteが打鍵の平均6.3%を占めていました。正確率95%でそれを大きく上回っているなら、二重修正をしているのかもしれません。必要以上に消して、打ち直しているのです。
タイピング速度が伸びなくなる理由
誰でもどこかで伸び悩みます。55〜65の帯で止まることが多いです。リプレイを見てきた中で、ほとんどのケースは3つの原因で説明できます。
1つ目は、ドリルをやめて測定だけになっていること。1週間、3〜4週目のメニューに戻りましょう。
2つ目は、40では通用した指の割り当てが、60では通用しないこと。典型的なのは「c」を人差し指で、「p」を薬指で打つことです。ミスの多いキーに、テストのたびに同じキーが出てきます。その1つのキーだけを練習し直してください。1週間かかりますが、すぐに元が取れます。
3つ目は、数字や記号のたびに手元を見ていることです。数字テストなら1分でわかります。
どれにも当てはまらないなら、その停滞はおそらく本物で、次の10 WPMには数週間ではなく数か月かかります。70を超えるとそれが普通で、計算すると理由がわかります。1単語は5文字なので、40 WPMは1打鍵あたり300ミリ秒、50 WPMは240ミリ秒です。60ミリ秒の短縮で、そのほとんどはためらいを減らすことで得られます。70から80では171ミリ秒から150ミリ秒になり、その21ミリ秒はキーを重ねて打つことから生み出さなければならず、それを身につけるには数か月かかります。このレベルでは、1か月で2 WPM上がれば良い1か月です。
続けるために
毎日の練習が効くのは毎日だからで、それを止めてしまうのは、たいてい1日休んだのが1週間になることです。デイリーチャレンジでは、ログインしている人の連続記録をつけていて、どれだけ遅くても1回完了すればカウントされます。燃え尽きずに連続記録を続けるコツについては別の記事を書きました。4分間の練習でも習慣は途切れず、数字は習慣についてきます。
よくある質問
タイピング速度を短期間で上げるには?
まず正確率を直し、それから最も遅いキーと単語を1日10〜15分練習します。伸び悩んでいるなら、いちばん手っ取り早いのは、たいてい指使いの悪いキーを1つ練習し直すことです。
40 WPMは速いタイピング速度ですか?
2018年のアールト大学とケンブリッジ大学の研究に参加した168,960人のボランティアの平均51.56 WPMを少し下回り、このプランの出発点としてちょうどよい速度です。比較の詳細は平均タイピング速度の記事にあります。
練習は時間制と単語数制のどちらでするべきですか?
測定には60秒の時間制テストを、練習には単語テストや引用文テストを使いましょう。60秒の数字が安定してきたら2分間テストを加えます。維持できるペースがわかるからです。